アーナパーナ・サティのやり方と妄想・眠気対策

ハスカップ

2013年09月09日 19:37



2013年7月13日 浜松瞑想会(於:クリエート浜松)における「クムダ・セヤドー御法話」1/13

1.アーナパーナ・サティ(アナパナ瞑想)のやり方

(1)座り方
・足をこういう形にします。※右脚を前に、左脚を会陰に引きつける、南方坐禅の座り方

・このようにした形だと、長く座れます。

・足を重ねると、下の足に負担がかかってすぐにしびれたりします。

・左手を下に、右手を上にして重ねてください。

・姿勢をまっすぐに。

・頭が前にならず、後ろにもならず、頭の後ろの部分と背中が直線になれば大丈夫。

・この3つがそろうように、張っている状態(緊張)ではなく、リラックスした姿勢で、自分の体質で、「こんな感じ」というところで姿勢を定める。

・心を、呼吸の吸う吐くの対象となる、上の唇と鼻先に、置いてください。

・吸う呼吸から始めて「気付き」をはじめてください。

・吸ったときに、吸った呼吸に気付く。

・吐くときにも気付く。

・妄想とか思考が入らないように、継続的に行う。

・目を軽く閉じてください。



(2)妄想対策
・初めての方は、すぐに集中することは難しいですね。雑念、妄想や思考が出てきます。

・妄想の対策として、「呼吸の数を数える」ことがおすすめです。

・吸って吐いて「1(いち)」。吸って吐いて「2(に)」。というように「8」まで数えます。

・「8」というのは、八正道の「8」から取っています。

・「8」になったら、また「1」から始めていきます。

・これを繰り返して行っていきます。

・妄想をしないように、呼吸に気付くやり方です。

・そうして、妄想が出なくなったら、普通に呼吸に「気付いて」呼吸をしていきます。

・これでも妄想が出てくる場合は、1~5、1~6、1~7、1~8、1~9、1~10まで数えて、 これを繰り返していきます。

・妄想が収まったら、自然な呼吸に「気付く」ようにします。



(3)眠気対策
・瞑想者に多い障害は、眠気と妄想。

・眠くなったら、目を少し開けて、もう一回、瞑想を再開します。

・それでも眠気がでる場合は、立ちながら瞑想するとか、歩行瞑想をします。

・眠気が収まったら、再び座って瞑想を行います。

・これらを組み合わせて、瞑想を行ってください。



(4)瞑想でのポイント
瞑想で一番重要なのは「サティ(気付きの力)」。

サティが弱いと、心はすぐに妄想をしたり、寝てしまいます。

気付きの力は、できるだけ寝るまでの間、ずっと気付くようにしてください。気付きの力を上げていく努力が必要です。

瞑想で重要なことは、「気付きの力」と「これを得るための努力(精進)」の2点になります。



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2013年7月13日(日) クムダセヤドー浜松瞑想会
1.アーナパーナ・サティのやり方と妄想・眠気対策
2.アーナパーナ・サティはニミッタ(似相)による四十業処(サマタ)の一つ
3.瞑想を深め集中力を高めるためには「戒」を守る必要がある
4.五自在と五禅支と禅定力とについて
5.禅定について(第一禅~第四禅)
6.三十二身分瞑想~第四禅定の禅定力が無いと観ることができない
7.ヴィパッサナ瞑想~ルーパ瞑想【無常・苦・無我を観察】
8.ヴィパッサナ瞑想~ナーマ瞑想【心と心所を観察】
9.「戒(シーラ)」は瞑想の土台であり基礎
10.慚(hiri)愧(ottappa)は戒律を守る上で大切であり、悪趣に転生しない心
11.信(saddha)は浄心であり心が澄み明るくする
12.アーナパーナサティでは「自然な呼吸」に気付きを入れていく
13.「善心(クサラ)」で死ぬための準備~寝る前に「アナパナ瞑想」「慈悲の瞑想」の練習を







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