2013年7月13日 浜松瞑想会(於:クリエート浜松)における「クムダ・セヤドー御法話」6/13
◎三十二身分瞑想~第四禅定の禅定力が無いと観ることができない
第四禅定を得た後は、「三十二身分」という瞑想をします。これは、自分の体の中にある32個のパーツを、第四禅定の集中力で観ていく瞑想になります。
あと、禅定を得るなど、瞑想を修習する場合は、指導している先生の元について習ったほうが一番よいでしょう。自分達で本などを読んでも、分からないところが出てきたり、なかなか理解できないことが多くなります。
第四禅定を得た後に、自分の体を観ると、32個といったパーツから人間が構成されていることがわかり、この32個のパーツとは、髪の毛、体毛、爪、歯、皮膚、筋肉、筋、骨、骨髄、腎臓、心臓、肝臓、横隔膜、脾臓、肺、腸、腸間膜、胃の内容物、大便、脳髄、胆汁、痰、膿、血、汗、脂肪、涙、皮脂、唾液、鼻水、関節の滑液、尿になります。
第四禅定が得られない、第四禅定の禅上力が無いと、いくら自分の体の中を見ても、このような32の身体部分を観ることは、かなり難しくなります。
けれども第四禅定の禅定力がある人が体の中を観ると、体の中に腎臓とか心臓などの32個の部分があることが見えます。これは自分だけでなく他人も体に対してでも見えます。
たとえば髪の毛や体毛は、皆さん誰でも見ることはできますが、骨髄とかはなかなか難しいでしょう。けれども禅上力といった集中力のある人が観ると、骨の中にある骨髄まで見ることができます。
また、骨髄と同様に、粘り気を見ることもします。肉と肉との間、皮と皮との間にある、くっつく性質のものも見て確認することもできますし、行う必要があります。
こういうように、集中力で、身体を構成する32個の一個一個の部分を確認し、これを何回も何回も確認し、練習をしていきます。
こうした確認の瞑想を何回も行っていきますと、人間の中には32個の部分があって、男と女の区別は無いし、また個人を特定するものも無いということがわかってきます。
これを、自分の智慧の中でも理解していきます。そうなりますと、どこの男性を見ても32個の部分しか見えないし、どこの女性を見ても32個の部分から成り立っているとしか見えなくなります。
======================================
2013年7月13日(日) クムダセヤドー浜松瞑想会
1.アーナパーナ・サティのやり方と妄想・眠気対策
2.アーナパーナ・サティはニミッタ(似相)による四十業処(サマタ)の一つ
3.瞑想を深め集中力を高めるためには「戒」を守る必要がある
4.五自在と五禅支と禅定力とについて
5.禅定について(第一禅~第四禅)
6.三十二身分瞑想~第四禅定の禅定力が無いと観ることができない
7.ヴィパッサナ瞑想~ルーパ瞑想【無常・苦・無我を観察】
8.ヴィパッサナ瞑想~ナーマ瞑想【心と心所を観察】
9.「戒(シーラ)」は瞑想の土台であり基礎
10.慚(hiri)愧(ottappa)は戒律を守る上で大切であり、悪趣に転生しない心
11.信(saddha)は浄心であり心が澄み明るくする
12.アーナパーナサティでは「自然な呼吸」に気付きを入れていく
13.「善心(クサラ)」で死ぬための準備~寝る前に「アナパナ瞑想」「慈悲の瞑想」の練習を