2013年7月13日 浜松瞑想会(於:クリエート浜松)における「クムダ・セヤドー御法話」12/13
Q3:呼吸には、胸式呼吸、腹式呼吸の二つがありますが、一般的に瞑想では腹式呼吸が推奨されていますが、アーナパーナサティでは、普段の呼吸の仕方でよいのでしょうか。
◎アナパナでは自然な呼吸に気付きを入れていく
アーナパーナサティでは、自然に呼吸をしている中で、気付き(サティ)を入れていく瞑想の仕方になります。腹式呼吸のように、意図的な呼吸をしますと、サマーディになりにくくなります。
サマーディになるためには、自然な呼吸に気付きを入れていくことが大切です。そうすることで集中力も高まっていきます。
お腹の「ふくらむ、縮む」に意識、集中する瞑想もありますが、アナパナは自然に出入りしている空気を観る瞑想になります。
お腹のふくらみ・縮むを観ていると、呼吸を観ることができませんし、呼吸を観ていることになりませんので、なかなか呼吸を観ることはできません。
ニミッタに意識しているときに、ニミッタが消えてしまった場合は、もう一回、呼吸に集中するようにしていきます。消えなかったら、ニミッタに集中し続けていきます。
◎仏陀の教えに出会っている今、自分のものにしようとする
また皆さんは、今こうして仏陀の教えがあり、これを学ぶことができるときに、習得できるように一生懸命取り組んでください。
来世は、どこに生まれてくるか分かりませんし、どこかに生まれ変わっても、こうした仏陀の教えと出会うことができるかどうかも分かりません。今、仏陀の教えに出会っているときに、自分のものになるようにしてください。
過去世において、ブッダの瞑想を続けてきた人は、それが「波羅密」となって、現世において、修行が早く進むことがあります。反対に、現世で、仮に皆さんが瞑想に成功しなかったとしても、来世においての「種」「波羅密」になります。
こうして休みの日に、悟りを求めたり、ヴィパッサナ瞑想をしたり、智慧を得ようとして瞑想を行う人は、ほんのわずかしかいません。
ほとんど多くの人は、休みになったら遊びに行きたいとか、飲みに行きたいとか、楽しい生活をしたいとか、そういうことを考えています。
ですから、瞑想を行うということを考える人自体が少なく、また悟りを得ることに成功したいと考える人も少ないため、悟る人が少なかったりもします。
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2013年7月13日(日) クムダセヤドー浜松瞑想会
1.アーナパーナ・サティのやり方と妄想・眠気対策
2.アーナパーナ・サティはニミッタ(似相)による四十業処(サマタ)の一つ
3.瞑想を深め集中力を高めるためには「戒」を守る必要がある
4.五自在と五禅支と禅定力とについて
5.禅定について(第一禅~第四禅)
6.三十二身分瞑想~第四禅定の禅定力が無いと観ることができない
7.ヴィパッサナ瞑想~ルーパ瞑想【無常・苦・無我を観察】
8.ヴィパッサナ瞑想~ナーマ瞑想【心と心所を観察】
9.「戒(シーラ)」は瞑想の土台であり基礎
10.慚(hiri)愧(ottappa)は戒律を守る上で大切であり、悪趣に転生しない心
11.信(saddha)は浄心であり心が澄み明るくする
12.アーナパーナサティでは「自然な呼吸」に気付きを入れていく
13.「善心(クサラ)」で死ぬための準備~寝る前に「アナパナ瞑想」「慈悲の瞑想」の練習を