信(saddha)は浄心であり心が澄み明るくする

信(saddha)は浄心であり心が澄み明るくする

2013年7月13日 浜松瞑想会(於:クリエート浜松)における「クムダ・セヤドー御法話」11/13

Q2:瞑想をしていると、ニミッタではなく、黒いコアのようなものが出てきますが、これはどうなのでしょうか。また、瞑想を行うと、鬱々とした気持ちになり、快適さが出てきません。

◎心を明るくする「信(saddha)」~現世においてベストを尽くす
瞑想を行って、気持ちが暗くなっていくときは、saddha(信)を上げていく必要があります。
saddha(信)が強くなりますと、瞑想をやりたい気持ちがわいてきます。

※saddha(信)・・・心が澄むこと。心が浄まること。浄心。

仏陀の教えというのは、すぐに手に入る、身に付けることができるものではありません。日本では、こうした仏陀の教えを得るのは難しくなります。

ミャンマーなどのテーラワーダ仏教圏では、日常生活において、周囲にお寺があって、比丘がいて、教えを聞くことができます。ですけれども、日本の場合は難しくなります。

また、こういう教えは、いつでも聞けるとは限りません。亡くなって生まれ変わったときに、無いかもしれません(果たして仏陀の正しい教えを聞くことができるかどうかわかりません)。

ですから、今こうして生きている間に、縁があって、聞けるときに習得するように勤め、法話を聞いたりして勉強する必要があります。


◎過去世において生活に追われる日々を送っていると
私たちは、過去世を知ることができませんが、過去世において、何度も何度も生まれ変わってきています。

けれども、こうしたダンマの修行や瞑想に時間を割くことが、どれだけできているかは、現在、こうして瞑想をしようとしても時間が取れないとか、時間があってもヤル気が起きないとかがありますので、意外と、できる時間は無かったりします。

ですから、今、縁のあるときに、しっかりと「信:saddha」を立てて、時間を設けて、瞑想やダンマを実践していく必要があります。

過去世において、家族のため、親戚のため、友人のため、仕事のため、生活のためといった具合に時間を使っていますので、現在も、こういうことになりがちです。

そうして、来世においても、仮に、人間に生まれることができた場合でも、同じように繰り返してしまう可能性もでてきます。このことを理解して、弱気にならずに、ここから抜け出すように、精進していただきたいです。




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2013年7月13日(日) クムダセヤドー浜松瞑想会
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8.ヴィパッサナ瞑想~ナーマ瞑想【心と心所を観察】
9.「戒(シーラ)」は瞑想の土台であり基礎
10.慚(hiri)愧(ottappa)は戒律を守る上で大切であり、悪趣に転生しない心
11.信(saddha)は浄心であり心が澄み明るくする
12.アーナパーナサティでは「自然な呼吸」に気付きを入れていく
13.「善心(クサラ)」で死ぬための準備~寝る前に「アナパナ瞑想」「慈悲の瞑想」の練習を









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